もくじ
緊急一時支援における出所後の地域定着支援・アフターケア事業
令和5年度 独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業
目的

 当法人が運営している「国見・千代田のより処ひなたぼっこ」では、2009年の開所以来、属性を問わず、何らかの課題を抱え行き場をなくした人の緊急一時受入れを24時間365日体制で行っており、2021年度までで受入れた人の総数は512人を数える。常駐するスタッフにより、個室での宿泊受入れと調理した食事、必要であればケア(介護)を提供する。当初は自主事業として始めた取組みであったが、現在では、周辺の公的相談支援機関等からも認知され、緊急時の最後のセーフティネットとして頼られる存在となっており、2021年度受入れ68件の9割以上が公的機関(国、県、市の機関含む)からの依頼であることも、それを示している。
「ひなたぼっこ」の属性を問わないという特性から、支援機関から依頼されてくる対象者は、各分野の受入れ施設から断られるような複合課題、問題行動、制度のはざまにあたる困難ケースなどが多く、これらの人は当然ながら、「ひなたぼっこ」を出たあとの次の生活の場探しに難航することも少なくない。
特に支援の主担当者の経験が不足していたり、もともと、決まった支援機関がつきにくいケースで、この傾向が顕著であり、例としては、担当者が福祉的支援に不慣れな生活保護ワーカーだったり、DV担当支援機関の支援対象から除外、または優先度が落とされる事例(過去に精神等の既往歴、離婚を前提にしていない、身体的暴力がない等)などが挙げられる。18歳を超えてしまった、元児童相談所ケースもこれにあたる。
そこで、緊急一時支援施設からの出た者の新たな生活の場での定着を図ることを目的に、伴走支援を行う。
緊急受入れを行ったケースから、ひなたぼっこ出所後の新たな生活の定着への困難が予想されるケース、出口支援自体に困難が予想されるケースにおいて、当方からの申し出により、出所後の生活定着支援や出口支援を実施する。
主たる支援機関および支援対象者の同意をもって行い、主たる支援機関との協働は大前提とする。

内容 1.出口支援の実施
2.地域定着支援(アフターケア)の実施
3.事業報告会の実施
4.事業報告書の作成

成果物
地域での新生活を応援するセーフティネットづくり 緊急一時支援における 利用後の地域定着支援・アフターケア事業報告書【PDF / 12.5MB】

 
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